ただ、ひたすらに自分の声が野蛮でした。
練習中に聴こえた、上から降り注ぐ音は、まさに清廉でした。
それを真似たつもりでしたが、終えた瞬間、あっ、しくじった。
がなっていたことを恥ずかしく思ったのです。
もう、それだけで、自分が失敗して人たちの音楽を邪魔した。
すべてが終わり、片づけをしている人たちの爽やかな行動。
くよくよすんなよ、いいじゃない、誰がお前に言った。
ずいぶんと、ひどいことをしてくれたね、って。
体を動かしていると解放されたような満足感が湧きあがってくる。
先生と僅かな超人(ソリスト・オケのひと)が驚いただけさ。
そして、周囲の幾人かが(?)瞬間かすめたことであろう。
幾日も日を費やさないと心は回復しません。
団の人達がたくさんのお褒めの言葉を耳にしておられる。
それが、ちらっと聞こえてくると、ホッとします。
情けない、ある日の日記です。
どこかで満足している部分があってこその今の心情です。
《歌苧》
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